大内研究室

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研究内容

オンデマンドに複数の構造因子を制御する「多重制御精密重合」

Staudingerが「高分子」の概念を示してから約100年が経過し,今日まで高分子の科学と高分子を用いる産業は著しく進歩してきました。高分子は種類のみならず,構造因子によって特性や機能を変えることができるので,構造制御は重要です。高分子は本質的に構造分布を有しますが,精密重合の進歩によって,今やラジカル重合でもリビング重合が実現し,単分散ポリマーやブロックコポリマーの合成は誰でも簡単にできるようになってきました。では,高分子合成は成熟期を迎えたのでしょうか?
「分子技術」や「マテリアルズインフォマティクス」という研究戦略に象徴されるように,これからはオンデマンドに高分子を精密合成する技術が重要になります。また,所望の力学的特性や機能に対する高分子設計の本質は,「モノマーの個数(分子量)」のみならず,「側鎖の向き(立体規則性)」,「モノマー単位の種類とそのつなぐ順番(シークエンス)」「鎖のかたち」にあって,これらを多重に制御することが重要です。しかし,これら多重制御の例は限定的で,その意味で高分子合成にはまだまだ課題が多いです。我々はこれら精密重合における課題解決に向けて,日夜研究に励んでいます。
現在の主な研究課題としては以下のものがあります(ここに挙げていないもので,まだ成果の出ていない研究課題もいくつかあります)。

  1. Sequence Control
  2. Ring-Expansion Polymerization
  3. Precise Syntheses of Tailor-Made Architectures
  4. Amphiphilic Random Copolymer
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